彩の国ベンチャーマーケットの司会を担当  

2024.1.24

公益財団法人 埼玉県産業振興公社 主催のビジネスコンテスト「彩の国ベンチャーマーケット」の司会を担当させていただきました。

このイベントでは、数多くの応募企業から選ばれたファイナリスト7社が独創的な事業を当日プレゼンテーションし、事前審査で決定した「埼玉県知事賞」・「埼玉県産業振興公社理事長賞」・「特別賞」が発表されます。

私も一事業主として興味深く、またファイナリストの皆様の素晴らしい事業の魅力や想いが伝わる記念すべき会となるよう、司会者として精一杯努めさせていただきました。

会場は「さいたまスーパーアリーナ」と聞いた時、「えっ!?5万人の前で司会!?」と驚きましたが、そうではなく…(ほっとしたような、少し残念な気持ちもありましたが 笑)。「彩の国ビジネスアリーナ2024」という中小企業の受注拡大や販路開拓のビジネスマッチングイベントの一角で行われ、アリーナは様々な業種600社程の出展ブースがあり、大勢の来場者で賑わっていました。

ファイナリスト企業の事業は、地球環境の改善や日常生活をより快適にする画期的なものばかりでした。「ゴミから水素を製造する装置の開発」・「うなぎの養殖システム開発」・「IotやDXを活用した遠隔診療」等々。そういう企業の方々の開発力や技術力のおかげで、私たちの日々の生活が支えられていることに、感謝と尊敬の念を抱きながらプレゼンを拝聴しました。

講演会場は100名規模で立ち見の方もいらしたので、大勢の人の前での発表は、さぞかし緊張されたことと思います。そのような中、事業への熱い想いや事業内容を、制限時間内に具体的でわかりやすくプレゼンされていて、この日に向けてしっかりと準備をされてこられたのが伝わってきました。

ところで、皆さんは人前で話すとき緊張しませんか?

急に大勢の前で指名されてドキドキしたり、頭の中が真っ白になってしまった…など、ご経験はないでしょうか?

「人前で話すことは死ぬより怖い」と感じる方もいると言われています。場数を踏んで慣れている方でも、状況によっては、誰しも少なからず緊張されるものではないでしょうか。

私は以前、人前で話すことが大の苦手でした。会社の朝礼の司会でさえも、息が吸えなくなり、酸欠で顔が真っ赤になって膝がガクガク震えてしまう位の”ド緊張”ぶり。

しかし、そんな私が今では「人前で話す楽しさを伝えたい!」という想いで話すスキル強化研修プレゼンテーション研修等を行えるようになったのは、「事前準備の仕方」にありました。

常に大切にしていることは「自分がワクワクするまで準備する」ことです。

まず原稿を作ります。そして時間を計り、スマホで録音・再生しながら、体に染み込むまで声に出して練習します。その時に「こう伝えると、よりわかりやすいかな?」と聴き手の理解度や気持ちを想像しながら、何度も何度も練り直します。

初めは「うまくできるかな…」という不安な気持ちでも、「これなら楽しく聴いてもらえそう!」・「実践的で喜んでいただける研修になりそう!」と「自分がワクワクするまで準備する」。そうすると、自然と本番が楽しみになってきます。

そして本番は、「程よい緊張」を感じることが実は大切です。緊張することは交感神経が高まって、自分の力を発揮しようとしている状態だそうです。家にいるようなリラックスした状態では、持っている力を発揮できずパフォーマンスも低くなるわけですね。

ですから、緊張してきたときは「よしっ!!緊張してきた!自分の力を最高に発揮しようとしていて、良い感じ!」と自分に言い聞かせ、「緊張することは良いこと!」と思うようにしています。

そして心の矢印を「自分がどう見られているか」ではなく、「相手の役に立つ内容を届けきる!」方に向ける。そうすると自然と集中力が高まり、熱量も上がってきます。

そして聴き手からフィードバックを頂くこと。これが、とても重要です!アンケートに「とてもわかりやすかった!」や「由田さんのような話し方になりたいです!」などご感想をいただいたことで、私は自信がつき、人前で話す楽しさを知ることができました。どれだけ、その言葉に励まされ助けられてきたことか…受講者の皆様には心から感謝しています。

また改善点をご指摘いただいた時は、自分では気がつけない貴重なご意見として、これもまた感謝です!少し耳が痛い内容でも「1人のお声は100人の声」だと思うので、改善してステップアップできるチャンスを頂け、とてもありがたく思います。

今回の司会も事前に頂いた原稿を話しやすいように編集しながら、何度もリハーサルを行いました。

・大きな会場でも、聴きとりやすい発声・発音・テンポか。

・社名・お名前・商品名など重要なキーワードはプロミネンスで言葉を際立て、聴き手の耳に残るように話す。

・お祝いやお礼の言葉などはトーンアップや抑揚をつけ、気持ちが伝わる自然な話し方を心がける。

・結果発表は、間や緩急でメリハリを出し、イベントが盛り上がる話し方で演出する、等。

大勢の人に話さず、大切な一人の人に語り掛ける。

そんな心が伝わる話し方を、これからも心がけていきたいと思います。